高知のお好み焼きといえばここ!創業より60余年県民に愛され続ける老舗
はこべ本店 (株式会社 はこべ)はこべは帯屋町筋壱番街商店街で60余年にわたり愛されてきたお好み焼き店です。はこべの名は春の七草からつけたそうです。漢字では「繁縷」と書き、たくさんの白い花をつけるナデシコ科の越年草の名前でもあります。
「はこべ」の初代店主は大阪の出身で、本場のお好み焼きの味を高知の人にも知ってもらいたいと考え、開業しました。現在の店主である小林さんは四代目となりますが、常連客のなかには創業時からご贔屓にしてくださっている方もいらっしゃるそうです。
お一人様からグループ・家族連れまで、時間帯を問わず様々な年代の方が来店しているはこべ。中には、居酒屋感覚でビール片手にお好み焼きを頬張る方もいらっしゃいます。男女問わず幅広い層が来店する理由について小林さんに聞くと、「焼き方やトッピング、ソースの量などで、一人ひとりの好みの味を作ることができるようにしていることが大きいかも知れません。当店は、店のスタッフが焼くこともできますが、基本はお客さまご自身で焼いていただくようにしていますし、お客さまが焼くことを前提に生地や具材を工夫していますから。」とのこと。お客さまが焼いても、「自分好みのはこべの味」に仕上がる、ということなのだと感じました。
香ばしい煙が食欲をそそる
時代に応じて変えていくものと、譲れないもの
「はこべ」には、時代に応じて柔軟に変えているものと、創業以来守り続けているものもあります。お好み焼きについては少しずつ改良を重ねています。創業時には「本場大阪の味」にこだわりましたが、大阪のお好み焼き自体が時代とともに進化をしており、昔のままの大阪の味にこだわる必要はないと考えています。大切にしているのは「はこべの味」であり、「はこべの思い出」です。というのも、子どもの頃から来店されているお客さまのなかには、『親が焼いてくれたはこべのお好み焼きが好きだった』という方も多く、『はこべのお好み焼きはおいしかった』という思い出とともに、今もなお足を運んでくれています。はこべの改良は、時代を超えてその思い出に応えていくための挑戦でもあります。子どもや孫と来店する方が多いお店だからこそ、料理を提供するだけでなく、思い出を提供できるということに小林さんは誇りとやりがいを感じているそうです。
一方で、創業以来一貫して変えていないものもあります。それは、甘味です。初代の実家が大阪の甘味処であったこともあり、ぜんざいのあんこ、かき氷の蜜、わらびもち、ソフトクリームなどは自家製の創業当時の味にこだわっています。
60年の間に大量生産の時代に入り、どこでも安価に甘味を楽しめるようになったからこそ、本来の製法でつくる「甘味の本当の味」を提供していきたいと小林さんは考えています。昔なじみのお客さまのなかには、甘味だけを食べに来る方もいるほど、根強い人気があります。
ぷりぷりの牡蠣入りお好み焼き
これからの季節に食べたい特別なトッピング
これからの時期におすすめしたいのは、トッピングに牡蠣を使用したメニューです。ぷりぷりの牡蠣の食感とふわふわのお好み焼きの食感をぜひ味わっていただきたいです。特に「広島風お好み焼きのかきのせ」は、本場広島から取り寄せているソースをベースにした自家製ソースが牡蠣の旨味を引き出してくれる一品で、おすすめです。
はこべでは今年の1月に部分的にバリアフリー改装を行い、車いすの方もスムーズに入ることのできるテーブル席を増設しました。これは、高齢の方や足の不自由な方でもバリアフリーで気兼ねなく来店いただけるお店にしたいと考えてのことです。
はこべは、帯屋町商店街の本店以外にも、いの町のサニーアクシス内にも店舗があります。ぜひ「はこべの味、はこべの甘味」をお確かめいただければと思います。
会社情報
社名 | はこべ本店 (株式会社 はこべ) |
---|---|
住所 | 高知市帯屋町1丁目2-5 |
従業員数 | 計3名 男3 (2018年1月時点) |
設立年月 | 1957年2月 |