好きな仕事から生まれる相乗効果

岡田住建
  • 建設
メイン画像: 好きな仕事から生まれる相乗効果

岡田住建の岡田社長は、相乗効果を生み出しながら、建築業と釣り具メーカーのテスターという全く異なる仕事を両立しています。二つの仕事を続ける秘訣についてお話をうかがいました。

技術を身に着ける日々

岡田さんが会社を設立したのは2009年4月。今年で11年目を迎えます。会社を立ち上げるまで、数々の職種を経験しキャリアを積んできました。20歳から11年間、地元の四万十町の森林組合の集成工場に勤め、木の加工技術や販路拡大の方法を学び、その後、叔父が経営する設備会社で2年間働き、トイレや風呂など水回りの給排水設備の施工技術を身に着けました。そして知り合いから誘われて、建築資材卸会社に就職し、営業畑で8年間働きました。この頃には、給排水工事の技術に自信がつき、人脈も広がっていました。そして、迅速な対応や懇切丁寧な説明がお客様に喜ばれることを日々感じていた岡田さんは、起業を意識するようになりました。自分が身に着けた技術が全ていかせるのがリフォームではないかと考え、叔父の会社でリフォームの知識をさらに磨き、満を持して起業を果たしました。

釣りの情報誌の表紙を飾った写真の一つ

信頼関係の構築を目指して

岡田住建では、店舗や一般住宅のリフォーム、給排水工事などの設備工事を行っています。この他、屋根の修理や外構、介護用の手すりの設置など、お客様の要望に応じたサービスを提供しています。岡田さんが意識しているのは、小回りの良さと施工後のフォローの手厚さです。仕事の依頼をいただくと即日見積もりに伺っており、そのスピード感にお客様が驚くこともしばしばです。また、一度施工したお客様には、不具合がないかを必ずお聞きするようにし、定期的な確認などのフォローも徹底しています。洗面所のリフォームを行ったお客様が壁の張替えやトイレのリフォームを続けて依頼してくれるなど、同じお客様からの依頼をいただくことも多くあります。「11年の間にお客様との信頼関係ができ、何かあれば頼ってくださったり、新しいお客様を紹介してくれたりします。お客様一人ひとりにしっかり向き合っていくことが私のような小さい会社には特に大切だと感じています。」と岡田さんは話します。

より使いやすい浮きを求めて、自身で開発も手掛けている。

第2の仕事

岡田さんのもう一つの仕事は釣り具メーカーのテスターです。岡田さんは大手の釣り具メーカーと契約を結び、磯釣り用の釣り竿や浮き、ウェアなどの使用感や使用方法を釣り専門番組や業界紙を通じて発信しています。 四万十町で育った岡田さんは、子供の頃から父親に連れられてよく黒潮町まで磯釣りに出かけていました。そこで釣りの面白さに魅せられ、大人になるまでずっと釣りを続けてきました。28歳の時に転機が訪れます。現在契約している大手釣り具メーカーのテスターを発掘するオーディションで、全国1500人の参加者のうち磯釣り部門ベスト3に選ばれたのです。このオーディションがテスターとしての人生を歩むきっかけとなり、以降、仕事の合間を縫って、テスターとして活動し続けてきました。 釣り場は国内にとどまらず、香港、台湾、韓国、ベトナム、ニュージーランドなど海外にも及びます。また、釣り具メーカー主催の子供や大人向け釣りの講習会の総合ヘッドコーチも務めています。岡田さんにとって釣りはもはや本業と同じ位やりがいのある仕事になっています。

好きな仕事をするべし

岡田さんは、二つの仕事を続ける秘訣は、「両方とも好きな仕事であればどんなに忙しくても苦にならない」と考えています。好きな釣りだからこそ休日返上でのテスターの仕事を楽しんでこなしてくることができました。釣りを介して生まれた建築業部門のご縁もありますし、取引先を釣りに招待するなど関係構築に役立っています。また、取引先に釣りを教えながら釣りの講習会の内容を改善するなど、建築業と釣りの両方の仕事に相乗効果を発揮しています。今後は、身体が動く七〇歳くらいまでは建築業を続け、引退後は釣りにしぼりたいそうです。人生100年時代を迎え、複数の能力、複数のキャリアを磨いていくことが必要と言われています。それは仕事だけではく、人生を充実させるための一つの選択肢にもなり得るのではないでしょうか。

会社情報

社名 岡田住建
住所 高知市桟橋通5 丁目5 番55 号上野電気敷地内
代表 岡田 建治

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