お客様の笑顔と自身の笑顔をつなぐお店
Patisserie Mon sourire (パティスリーモンスリール)生菓子の鮮度へのこだわり
新本町にある「Patisserie Mon sourire(パティスリーモンスリール)」は今年の1月にオープンしたばかりのケーキと焼菓子のお店です。
代表の谷山さんは、県内外の洋菓子店で通算10年の修行のあいだに、商品開発はもちろん、行程改善や新店舗の立ち上げプロジェクトなど、多岐にわたる経験を積まれました。
コンビニのスイーツが市場に受け入れられ、市中の洋菓子店も見た目や味、パッケージにまで工夫を凝らしているなか、洋菓子の差別化を考え抜いて、谷山さんがたどりついた答えは、「生菓子は鮮度が命」でした。
スポンジを適度な時間寝かせて余計な水分を抜き、油分が馴染んだ最適のタイミングで果物や生クリームをデコレートすることから、生菓子は作った瞬間が最高に美味しいのです。
笑顔がまぶしい代表の谷山さん
谷山さんが注目したのは、作ってから食べるまでの時間でした。果物や生クリームは、空気に触れた瞬間から劣化が始まります。スポンジも仕上げた時点が最高の状態です。谷山さんは、鮮度と美味しさの関係を追求する中で、お客様に生菓子の本当の味を提供したいとの思いが日増しに強くなり、独立して鮮度コンセプトの店「パティスリーモンスリール」を開業するに至ったのだそうです。ケーキの製造工程や特性を熟知している谷山さんだからこそ、少量多品種のケーキを一度に製造でき、実現できるコンセプトとも言えます。
1日に何度もシュー生地を焼き上げる
大人気!クッキーシュークリーム
お店には、常時10種類以上のケーキと焼菓子が並んでいます。谷山さんが、看板商品として選んだのはクッキーシュークリームです。シュークリーム自体は、見た目も存在も地味ですが、最も鮮度感の違いが出やすい生菓子です。パティスリーモンスリールでは、複数回にわたってシュー生地を焼き上げ、日に何度もクリームを詰めています。シューのなかにクリームを詰めたまま置いてしまうと、シュー生地がクリームの水分を吸ってサクサク感が失われるため、こまめに詰めているそうです。
大人気のクッキーシュークリーム
トロリと程よい甘さのカスタードクリームとのバランスが絶妙で、口の中いっぱいに広がる「サクッ・トロッ」の食感にはまります。私は、「シュークリームはしっとりしているもの」という先入観が見事に覆されます。この美味しさに、食べごたえのあるサイズが嬉しく、人気の高さに納得です。何でも、早い時には午後4時ごろには売り切れてしまうのだとか。
実力の生菓子の数々
谷山さんは、お店を持つにあたり、県内の果物生産農家とも提携を結んだそうです。果物を使ったケーキでは、アップルパイが人気です。旬の2種類のりんごのハーモニーと本来の甘味を引き出すために、甘さ自体は抑えて、サクサクのパイ生地で仕上げています。毎日12時ごろに焼き立ての状態で提供されていますので、ぜひ暖かいうちに召しあがっていただきたいひと品です。
デコレーションケーキもおすすめです。直接ケーキの上にデコレーションする一般的なケーキと異なり、チョコレートのプレートをスポンジに乗せて、プレート本体に精巧なデザインの絵を描いて仕上げます。自由度の高さもさながら、チョコレートケーキの味が馴染んだ絶妙のタイミングで提供しています。
用途に合わせた焼菓子のギフトセット
笑顔を広げたい
店内にはカウンター3席のイートインスペースもあるので、一人でゆっくりとケーキの違いを確かめるのも良いかもしれません。もちろん、生菓子だけでなく、定番のマドレーヌやフィナンシェなど、上品な味わいの焼き菓子もあります。
店名である「Mon sourire(モンスリール)」はフランス語で「私の笑顔」という意味です。ケーキでお客様が笑顔になり、そのお客様の笑顔で谷山さん自身も笑顔になる。笑顔の輪を広げていきたいという谷山さんの思いが込められています。