融資相談

融資を受けるために

 各金融機関は実績、先行きの見通し、資産状況などから総合的に融資の可否を判断していきます。融資を受ける際には、資金繰り表や収支計画書など、返済が可能であるという判断材料を金融機関に示すことが必要です。高知商工会議所では金融制度の斡旋だけでなく、融資に必要な書類の作成も支援しています。事業を営んでいく上で、必要な資金の種類として、運転資金と設備資金の大きく2つに分けることができます。運転資金は、企業が日々の事業を運営していくために必要な資金の事です。例えば、売掛金が入金されるまでに、諸経費の支払いがある。このような事業を継続していく上で必要となる資金を運転資金と言います。一方、設備資金は基本的に機械や建物、生産設備といった資産に投下する資金の事を設備資金と言います。こういった、資金をどこから調達をするか、自己資金なのかもしくは金融機関からの借入を行うのか検討しなければなりません。

担保の有無や保証人の有無も融資の可否判断に必要なものです。

(1)長期運転資金の場合
  運転資金の場合は、なぜ資金需要が発生したかを明確にする必要があります。
 また、実績と先行きの見通しを勘案しながら、返済が可能であるかを判断していきます。

 【判断材料】
  ①資金繰り表
   資金繰り表により必要時期、必要額を明確にするとともに、融資をうけることにより
   円滑な事業運営が可能である事を示します。また、資金繰り表を作成すれば、
   返済期間を考えるにあったても、月々の返済額がいくらであれば、
   資金が回っていくかも検証できます。
  ②収支予想
   直近の実績において赤字であったり、返済に十分な利益を得られていない場合で
   あっても、今後確実に収益が向上する要因があれば、融資を受けられる
   可能性はあります。逆に、実績にて十分な収益確保が出来ている場合でも、
   業界動向など先行きが不透明である等の場合は融資が受けられないこともあります。

(2)設備資金の場合
  設備投資においても、運転資金同様、実績や先行きの見通しなども判断材料と
 なりますが、さらに投資効果によって融資の可否が判断されます。
 今次の設備投資により、具体的にどんな効果があるかを示す必要がります。

 【判断材料】
  ①収支計画書
   設備投資によって得られる効果を数値で示します。生産能力の拡充による売上増加や
   業務の効率化による経費率の改善など、具体的に増加または減少する数値を明らかにし、
   3~5年間程度の収支計画を示します。
  ②返済計画書
   設備資金の場合、一般的に返済期間は投資する設備の法定対応年数内となります。
   作成した収支計画により、その期間に投資金額が回収でき、返済していけることを示します。

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借入金の目安

 借入金の返済財源は、減価償却費+税引後利益の合計額になります。
 この返済財源がないと、いくら売上高が上がっていたとしても返済を続けていくことはできません。仮に返済できているとしたら、それは、売上で入ってくる現金のうち、本当は使い道が決まっているものを先食いして使っていることになり、結局借入金を返済するために借入を行うという悪循環に陥る事となります。
 自社の借り入れ状況を常に把握し、事業規模に合った借入を行いましょう。
業績、業種や、各金融機関により目安は変わりますが、ご参考ください。

(1)債務償還年数
  債務償還年数とは、現在の利益水準で借入金を完済するのにあと何年かかるかを見る指標で、
 返済能力が適正かどうかを見ます。

債務償還年数 = 借入金 ÷ (当期利益+減価償却費)
債務償還年数 判定
10年以上 危険
7年以上 要注意
5年未満 健全

(2)借入金対月商比
  借入金対月商比とは、月商何ヶ月分の借入金を有しているかを見る指標で、
 借入金の規模が適正かどうかを見ます。

借入金対月商比 = 借入金 ÷ 月平均売上高
借入金対月商比 判定
12ヶ月以上 危険
6ヶ月以上 要注意
4ヶ月未満 健全


   融資制度の詳細につきましてはこちらをご覧ください。

 

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お問い合わせ先 高知商工会議所 経営支援2課  TEL:088-875-1196

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